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小菊の怪談・オカルト日記

怪談や都市伝説などのオカルトを主として更新しています。

ログ:2015年01月

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続 イギリスの心霊事情


こんにちは。小菊でございます。

やっと色々なことが落ち着きつつあるので、更新したいと思います。
今回のテーマはですね、「続 イギリスの心霊事情」です。
過去にイギリスの心霊事情を書いたと思うのですが、今回はその続編でお送りします。
そして、この更新に合わせて、いくつか参考資料も手元にあるので、それも最後にご紹介しますね。


さて、過去の「心霊都市・イギリス」「イギリスの心霊事情」という記事でも書いているのですが、イギリスは日本と違い、いわゆる事故物件(何らかの理由により人が亡くなっている部屋のこと)は高値で取引され、店やパブなどでは(実はパブに出没する幽霊は結構います)堂々と宣言をしているぐらい、幽霊が身近にある国です。それが怖いと思うかは別としてですが。

その土地に伝わる怪談話が何の関係もない地名とイメージづけられるのはよくあることです。
しかし、地名・土地=幽霊というイメージが成り立つことは何もイギリスだけではありません。
日本でも、四ッ谷怪談=東京の四ッ谷と思い浮かべますよね。

実際、日本では四ッ谷怪談でおなじみ「お岩さん」が祭られている「お岩稲荷」がある土地というのは、お岩が嫁いだ田宮家の屋敷社で、その昔岩という女性が江戸初期に稲荷神社へ勧請をしていたことが由来となっています。
そもそも、四ッ谷怪談の「お岩さん」にも実在した話があったそうで、それが元で作られたようですね。
実在した話はというと、「お岩さんが田宮伊右衛門の元へ嫁いだけど、伊右衛門が心変わりして、一方的に離縁を言い渡したところ、お岩が発狂、行方不明になってしまったそうです。それから、田宮家で相次いでおかしなことが起きたために、その土地に神社を建て、祭るようになった」というのがお岩稲荷の始まりであるようです。

おっと、話が大きくそれました。このように、ただそこの土地が何の関係がなくとも、怪談の中で明確な地名が出てしまうとイメージづけになる、というのはイギリスでも同じことです。

さて、イギリスでは日本の四ッ谷に匹敵する場所があります。その名も「バークリー・スクエア50番地」。どうやら場所ではなく、建物のようですね。ここの場所に建っている建物というのは「マッグズ」という名の古書店です。
英国文学から旅行書、中世の写本から著名人のサイン本まで、ありとあらゆる古書を取り扱っています。

しかし、この古書店には多くの幽霊のうわさがまことしやかにささやかれています。
ある一家が引っ越した時には、奇妙な異臭がしたり、ときたま聞こえるすすり声が聞こえたりしていたそうです。その後、その一家が雇っていたメイドが謎の死をとげ、その後一家に来ていた姉娘の婚約者も謎の死を遂げます。婚約者は銃で死んでいたようなのですが、遺体のどこにも銃弾の痕跡が見当たらず、顔は恐怖に染まっていたといいます。
この一家が引っ越してきた後、現在の住人であるマッグズ・ブラザーズが引っ越してくるまで、何組か引っ越してきたようですが、いずれにせよ奇妙な死を遂げていたり、死ななくても何かしらの怪奇現象は起こっています。また、そこで死んだ住人が幽霊として出没するという噂も存在します。

ただ、ここで起きているのは幽霊話だけではなく、立て続けに人が亡くなっているということです。
そもそも、この建物(タウンハウスというらしい)、18世紀に建てられたとても歴史ある建物なのです。そして、ある期間イギリスの元首相ジョージ・カニングも住んでいたようです。現在は、古書店が「幽霊屋敷」として知られ、著名な古書店となっているそうです。雑誌にも特集を組まれたこともあるそうですよ。

次にご紹介するのは、セント・ジェイムズ宮殿です。バッキンガム宮殿からほど近い場所にあるこの宮殿もまた、幽霊の話がまことしやかに噂される宮殿です。この宮殿は、12世紀ごろにハンセン病患者の隔離病院として建てられたのですが、ヘンリー8世が王妃・アン・ブリーンとの住居にすべく、宮殿に作り替えました。(お気づきだとは思いますが、このアン王妃
例のロンドン塔で首なし王妃の幽霊として出没するというあの王妃です。詳しくは過去記事「イギリスの心霊事情 ロンドン塔」をご覧ください)

セント・ジェイムズ宮殿に伝わる幽霊話の王族のスキャンダルから始まったものだという説がありますが、真相は誰もわかずじまいです。

宮殿に出ると言われている幽霊の正体はセリスという男です。セリスはコルシカという土地に生まれたイタリア人でカンバーランド公アーネスト・オーガスタスという人物に使えていた男でした。しかし、主人であるカンバーランド公を殺そうとして失敗し、自室で命を絶ったそうです。危うく殺されかけたカンバーランド公というのは、イギリス国王ジョージ3世の五男として生まれ、後のハノーバ王になりました。しかし、残虐非道だという悪名が高く、少しでも気に言わないことがあると召使を殺すという記述されありました。
何故、セリスが主人を殺害するという行動に出たのか、またセリスの死は本当に自殺だったのか。その真相は闇の中です。
セリスの死後、一部の人間がセリスの死やセリスがカンバーランド公にされ続けてきたことを唱えていましたが、結局は身の程を知らなかった召使いの自殺という事で話の決着はつきました。
しかし、その直後から、「宮殿に、死んだセリスの幽霊が出る」という妙な噂が広がりました。生前、セリスが使用していた部屋にセリスと思われる男が死んだときのままの表情でベッドに背をもたれ、首は胴体からぶら下がっていて今にも落ちそうな…、まさに首の皮一枚という姿で現れるそうです。

セリスはその姿で何を伝えたいのでしょうね…?



長くなりましたが、とりあえずここで一旦切ります。
まだまだ資料がたくさんあるので、更新は続けたいと思います。

それでは、この辺で。
以上、「続 イギリスの心霊事情」でした。


参考資料 『ミステリーの都ロンドン ゴースト・ツアーへの誘い』 石原孝哉、市川仁、内田武彦
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Author:小菊
小菊と申します。

怪談をはじめ都市伝説などのオカルトが好き。
妖怪も好き。お気に入りは鬼太郎と目玉おやじ。

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